
トラブルには迅速な対処が不可欠!壁面緑化の状態維持について学ぼう!
害虫や病気への対処の遅れが壁面緑化の失敗に繋がる
壁面緑化は建物の壁全体を緑で覆うのが理想の形ですが、実際は必ずしも理想通りの結果になるわけではありません。一部、あるいはほぼすべての部分が枯れてしまい、壁面緑化が成り立たないケースがあります。これは多くの場合、害虫や病気の被害を放置した結果です。壁面緑化には成長が早い植物が使われることが多いものの、そのような品種は害虫や病気に弱い傾向があるのも事実です。早いうちに枯れている部分を取り除けば被害は軽微で済みますが、ある程度まで伸びているとすべての患部を取り除くのは非常に困難です。また、葉や蔓に隠れて見えない部分が枯れていると発見が遅れてしまい、壁面緑化が失敗する恐れもあります。
こまめに状態を確認するのが効果的な予防法
植物が害虫や病気の被害に遭わないためには専用の薬剤を散布するのが最適な対処法ですが、壁面緑化に使われている品種に対しては決して良い方法とは言えません。散布した薬剤が近隣に飛散し、大きなトラブルを引き起こす可能性があるためです。面倒でもこまめに植物の状態を確認し、異常が生じている部分を速やかに取り除くのが無難な対処法と言えます。また、害虫や病気に強い品種を選ぶのも方法の一つですが、成長がやや遅い欠点があるので植えるタイミングが重要になります。無駄な葉や蔓が多すぎると栄養不足の状態になり、植物が弱ってしまいます。こうなると害虫や病気の被害に遭いやすいので、定期的に剪定を行うことを忘れてはいけません。遮熱性や見栄えの良さを維持できる程度の葉や蔓を残し、他の余計な部分をすべて取り除くことで長持ちさせることができます。
壁面緑化とは建物の壁に、植物を這わせたり、直接植えることで、断熱効果による省エネや景観の美化、光合成によるCO2の減少が期待できる施工のことです。